プロフィール

鷹鳩
金融市場の燃えカスです。リスク選好的な人生を歩んでいます。ボラティリティを愛しています。Greed is good

twitter

カテゴリー

月別アーカイブ

--/--/-- (--) スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |


2008/11/29 (Sat) 【鷹鳩】3分クッキング-えげつない金融商品の作り方

FX川柳の賞品、泡盛がやってきて一杯。つまみはタラバガニです。べろべろの酔っ払いですのでご容赦エントリ。

サイゼリアの話で『AUD/JPYが105円の時に78円で買うことが出来る商品』が出てきましたが、これなんで?とうまく解約できる?って質問もありましたのでちょいと解説。

といっても私も専門家ではないので確かなことはいえない点ご了承。あくまでざっくりイメージです(こういう言い訳多いですねw)

さて、FXやっている方ならAUD/JPYが105円の時に78円で買えるなんて夢見たいな話ですよね。2700pipsも儲かる! 

さて、まず根底にあるのは、AUDとJPYの金利差です。高金利通貨の成せる業。イメージとしてはこうです。AUD/JPYをロングにすると毎日スワップがもらえますよね? ということは毎日持ち値が下がっていくと言い換えることも出来るわけです。ということは1年後にAUD/JPYを買う契約であれば、1年分のスワップを勘案した値段で買える。つまり今より5円も6円も下で買うことが出来るわけです。これをフォワード取引といいます。【SVC證券】でもこのフォワード取引が可能です。

と言ってもサイゼリアの件では1年後スタート2年間の契約ですから、金利差を使うといっても3年後のフォワードまで。均せばせいぜい10円下のレートでしょう。残りはオプションを用いることになる。今回の仕組みは、経路参照型といってここ数年流行っているもの。単純なオプションと違って、前回の約定レートを参照して今回のレートが決まる。ので約定のパターンは無数にあるため、計算が非常に複雑怪奇。おそらく邦銀には提供できないオプションでしょうし、誰もその正確な価値を測ることが出来ないシロモノでしょう。経路参照に加えて、前回約定レート×(78円/FX)という仕組み。78円より円高なら、加速度的に約定レートが上昇していくと言う恐ろしいものです。このオプションをサイゼリアが売り持ちにしている形になっていて、その売却代金をレートの改善に充当している、と考えると分かりやすいと思います。

しかし、そのオプションの価値なんて、誰も分からない。でも、一部の外資系証券は分かっている。その情報の非対称性を利用して、『嵌めた』わけです。サイゼリアも78円で豪ドルを購入できるなら凄い儲かるとスケベ心をだしたのもあるでしょう。そういう意味では両成敗な点はあるんすが、適合性の原則からいうと???と思わざるを得ません。

さて、社長はこれをタイミングを見て解約すると言ってますが、まぁ難しいでしょう。今後、100円や200円、果ては600円でAUD/JPYを売りつけることの出来る権利です。相当な値段が付きます。解約は可能でも相当な支払いが必要となってくるでしょう。。

はぁ、なんか嫌な気分になりますなぁ。大学やら一般事業会社でもこういう複雑なデリバティブを取り組むならば、社内に金融機関出身の専門家を配置するなどの措置が必要になってくるんでしょうね。デモ、』考えようによっては、鷹鳩をはじめ、金融マンがクビになった時のセーフティネットが広がるということで喜ばしいことなのかもしれない??? 150億円の損失を回避できるなら1000万円くらいの報酬は安いもんだと思うのですが…

ちなみに泡盛は10年寝かせた古酒で美味いです。外為ドットコムさんありがとうございます⇒業界No.1の口座数・預かり額「外為どっとコム」

応援お願いしますm(._.)m  ⇒  □■ブログ村■□


日本企業/日本株 | trackback(0) | comment(4) |


2008/11/27 (Thu) 【鷹鳩】AUD/JPYは600円もありうべし!? サイゼ~リア、サイゼ~リア

鷹鳩が良く行くブログ、厭債害債さんのエントリに触発されて、サイゼリアのデリバ損失について。

その前に『私とサイゼリア』作文をw。結構好きなんですよ、サイゼリア。お金の無い学生時代にはお世話になりました。ピザとパスタとサラダ食べて、ワイン飲んでも2,000円くらいでしたもんね。天井のルネサンス?絵画にはびっくりしましたが^^;。で、そのサイゼリアが為替系デリバで大損こいたと。http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081121-OYT1T00646.htm

サイゼリアは実際にオーストラリアから牛肉やソースを輸入しているので実需ベースである点では、 駒沢大学のケースよりかは好感が持てるのですが…。それでもこの内容は、ほんまえげつないですな。

サイゼリアの公式文書を見てみると⇒http://www.saizeriya.co.jp/ir_info/jp/pdf_jp/release/release20_11_21.pdf

サイゼリアが契約したのは「FX参照型豪ドルクーポンスワップ」

どういうものかというと、昨年、まだまだ円安が続いていた時、AUD/JPYが105円でしたと。このスワップを取り組めば、AUD/JPYが78円で毎月買えます。しかも2年間。確かに嘘みたいなレートですよね。でももちろん条件があって

FXが78.00 円以下の円高になった場合、それ以降の約定レートは以下 の式で計算される。 【前回約定レート】×【78.00/FX】

円/豪ドル 下限=78.00 円、上限=600.00 円


要は78円より円高にいってしまった場合、今の水準より高いレートでAUDを買わなくてはならないということ。しかし、このデリバで最も恐ろしいのは前回の約定レートを参照する『コンベックス』という仕組みと、『ラチェット』と言って、一旦トリガーを弾いたらもう有利な条件には戻らないという仕組み。最大AUD/JPYを600円で買わなくてはならない羽目になる。ゼロから始めるマネー運用講座さんが計算してますが、今のままだと1年後には実際にAUD/JPYを600円で買うことになりそうです…。

何度も繰り返して恐縮ですが、『マーケットに美味しい話など無い』ということです。金融工学が発達して、個人にでさえ様々な仕組み商品が販売されていますが、冷静に良く考えて欲しいです。特別な仕組みだからと言って、有利ということは絶対に無い。リスクとリターンは常にトレードオフであって、むしろ仕組みが入っている分手数料がたくさん抜かれているんです。

これをもってサイゼリアが値上げと言うことにならないよう、貧乏学生だった鷹鳩はお祈りしております。

応援お願いしますm(._.)m  ⇒  □■ブログ村■□


日本企業/日本株 | trackback(0) | comment(6) |


2008/11/22 (Sat) 【鷹鳩】大損こいた大学の運用を切る

いやいやこれもう、多数の方が書いてますので今更太郎なんですが…

まずは朝日新聞から駒大、資産運用損失154億円 キャンパス担保で穴埋め

要は大学の資金運用したたんだけど、金融危機のあおりで大きな損失を出した、と。まぁ、それなら個人も金融機関もおおヤラレしてるのでありうべしな話なんですけれども。でも、いろいろな方が指摘しているように、大学が行っていた運用は、まとまな運用ではなかったんですね。ちょいと引用しますと、

問題のデリバティブ取引は、主に金利などを交換する「金利スワップ」と「通貨スワップ」の2種で、昨年度、外資系金融機関2社と契約したという。契約額は、日本円で約100億円だった。少子化で学費などの収入減が見込まれるため、「実のある資産運用をするべきだ」と始めたという

確定した損失額は約154億円。

まず、債券だとか株だとか投信ではなくて(もちろんそれもあったんでしょうが…)デリバティブで運用ってところで(゚Д゚)ハァ? なわけでして、どうしてデリバティブ運用が、『実のある資産運用』なんでしょうかね。これって笑うところ?

で、契約額100億円に対して損失154億円…( ゚Д゚)。

債券だとか株、悪魔の商品といわれているCDOでさえ、投資した金額以上の損失は発生しないわけです。基本的にFXだってロスカットに引っかかれば、証拠金以上のロスは出ない。でもデリバティブの場合はありうるんですね。 

デリバの場合、契約額は日経金融機関だと想定元本、外資の人はなぜだかノーショナルって言うんですけどw ノーショナル=投資元本って考え方ではないんですな。その辺、大学理事会が理解していたのかどうか…。『100億円ほど運用してみようか』『じゃ、ノーショナル100億で行きましょう』って感じだったに500ペリカです^^;

さて、契約していたのは『金利スワップ』と『為替スワップ』なわけですけれども、ブルームバーグではフランス系とドイツ系の金融機関と取引していた、と報じられていまする。ほぼ間違いなくBNPパリバとドイチェだと思うんですけれどもw  まぁ、きゃつらはこういうレバレッジの掛かりまくったえげつないものを嵌めるのが大得意ですからね。鷹鳩の悪寒では100億の契約で5-10億円は収益を挙げてるはずです。さらに!! 駒沢大学はこのスワップを解約したそうですが、解約時にも1-2億は抜いているでしょう。世の中には本当にえげつない人がいるのですよ。鷹鳩さんもその一味でしょう、という突っ込みはナシでw

金利スワップはおそらく10年以上前に流行った『リバースフローター』の改良版でしょう。『パワード』=受け渡しの金額にレバレッジを掛けるものでしょうね。しかも、かなり長期のものでしょう。20-30年とか。で、LIBORが爆騰して運用どころか死金になってしまった。評価損がてんこ盛りになってしまって、証券会社に担保の積み増しを迫られた。いきなり150億追証を食らうようなもので、とても用意できないのでキャンパスを担保に入れて銀行から金借りて解約した…。もう落涙ものです。。

為替スワップのほうは、恐ろしく複雑なオプションを組み込んだものでしょう。『大学なのに何故外貨の運用が必要なの?』という疑問はまったくその通りですが、証券マンは『それでは差金決済にしましょう』と甘い言葉を囁くわけです。『差金決済なら外貨の受け渡しないですから、普通に運用商品とお考え下さい』と。

ノックイン・ノックアウト、ルックバック、チューザー、コンベックス、レインボー、ドラマチック、ラチェット、パワード、リバースなんちゃら…。全部オプションの種類ですが、これらを組み合わせてスワップ契約を組むと、ちょうど一年前に♪ポンド円が250円に迫ろうかという時に、150円で買えたりしました。毎月ウン億円もチャリンチャリンと運用益が入ってきたものです。

もし、大学などで運用を担当している方がいらっしゃったら、声を大にしていいたい。

『証券会社が持ってくるデリバティブ。たっぷり抜かれてますから~、残念。やっぱりシンプルなものがいいよね、斬り!』

応援お願いしますm(._.)m  ⇒  □■ブログ村■□


日本企業/日本株 | trackback(0) | comment(1) |


<< back | TOP |

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。