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2010/12/05 (Sun) オプションを「嵌める」ということ…【鷹鳩】

しばらく調子が悪かったのですが、なんとか復活しました。病は気からといいますが正に。逆に、体を鍛えれば気持ちも強くなるというのも本当でしょう。体調がよくなったので、いい天気なのもあって休日はチャリとランをしてきました。気持ちもすっきりしました。

久々のマーケットネタは、今日、読売新聞で報じられたニュースから。

通貨デリバティブで経営難、金融庁が実態調査へ

金融庁が、メガバンクなどの主要行を対象に、「通貨デリバティブ」と呼ばれる金融商品の販売方法や取引先の損失状況などについて実態調査に乗り出すことが4日、明らかになった。

急速な円高で、通貨デリバティブを購入した中小企業が多額の損失を被り、経営難に陥っている事例が出ているためだ。調査結果を分析し、銀行に適切な販売を促す考えだ。

 帝国データバンクによると、通貨デリバティブが原因で倒産した企業は2008年は3社だったが、今年は11月末時点で16社に上り、国会でも問題視する意見が出されている。

 金融庁は〈1〉銀行が取引先などに無理な販売をしていなかったか〈2〉損失のリスクを事前に説明していたのか――などの点を調べる。


一昨年は外資系証券による学校法人や企業への通貨オプション販売が問題になりましたが(参考記事は最後にまとめておきます)、今回はメガバンクに金融庁のメスが入るんですね(棒読み)。ほぼ同時期にAERA(輸入会社が「円高倒産」)とダイヤモンド(銀行がはめた為替デリバティブの罠)でも同じような記事が出ています。

見に行きますよ、焼け野原を。通貨デリバの犠牲者のね。
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さきのダイヤモンドの記事から拝借しましょうか。

「これからは間違いなく円安が続きますよ」

 電子機器の輸入販売会社を経営するAさんが、メインバンクであるみずほ銀行の担当者から、こう言われたのは2006年夏のことだった。

円安になれば輸入価格は上がる。そのリスクを回避する手段として提案されたのが「通貨オプション」という、聞きなれない商品だった。

Aさんは金融取引の知識がほとんどなく、商品の説明は難しい用語ばかりで理解できなかったが、とにかく円安の恐怖ばかりを植えつけられた。そして、銀行に言われるがままに契約を結んだ。

ところが、08年9月のリーマンショックを境に状況は急変する。円高が進むなか、銀行からは毎月200万~300万円の支払いを求められ、約6年分の営業利益がわずか1年で吹き飛んだ。

契約期間は5年。みずほに解約を頼んだものの、違約金として約7000万円が必要と言われ諦めた。数千万円の個人資産をなげうって支払いを続けてきたが、ついに資産は払底。景気低迷の追い打ちで資金繰りに窮し、今夏には銀行への支払いができなくなった。



これは氷山の一角でしょうねぇ。そしてみずほのみならずどこのメガバンク、地銀もやっていたことでしょう。

2006年ー2007年は円安が続いていた時期。個人投資家の皆さんで言えばFXスワップ派で万々歳な時期です。
輸入会社は日々の円安に頭を悩ませていたのは事実です。そういう意味で、為替ヘッジの提案自体は問題ということはないでしょう。

相手が理解したかどうかは微妙でも『要は社長! 1ドル100円で買えるんですから、こんないいことないでしょ!』って押し切ってしまう。社長は社長でスケベ心もあったんでしょう。リスクを認識しないまま契約。

当初は相場より安くドルが手当てできていましたが、リーマンショックで急速に円高に。相場より高いドルを買わざるを得なくなり。しかも、レシオといって行使価格より円高に行った場合は3倍のドルを買わなくてはならない契約だったりします。(よく マルチレシオフォワード と呼ばれる商品です)

為替差損、3倍のドル購入額…。このケースでは実際に外貨を買うのではなく、差金決済だったみたいですね。最後は個人資産を投げ打っても払えなくなり破産。なんとも悲しい結末です。


金融庁の〈1〉銀行が取引先などに無理な販売をしていなかったか。これは優越的地位の乱用がなかったかということです。

中小企業にとってメインバンク、あるいは準メインとの付き合いは大事にしなくてはなりません。借入が出来なくなれば倒産。

他にも銀行はあるだろうと思うかもしれませんが、銀行は横並び社会でして「メインが手を引いたなら何かある。うちも出すな」って発想になるわけです。そういう意味で、メインは殺生与奪の権を持っているようなものです。

そこにつけこんで『社長~お願いしますよ~リスクヘッジですよ。コストもかからないんですよ? そういえば、ちょうど融資の借り換えの時期ですね~、関係ないですけど』とやれば、社長は意味を汲み取って泣く泣くデリバティブを契約するわけです。

いくら銀行は優越的な地位の乱用はなかったといっても、日本には侘び寂びの文化、以心伝心の文化があるのです。社長だって経験豊富ですから、そこは暗に察する。


銀行はなんでデリバを売りたがるか?

それは儲かるからに尽きます。銀行の本業である通常の融資。いくらかの利息が利益になるわけですが、こいつらは実際に利息が払われたものを利益として認識します。accrue(アクルー)なんて呼びますが。

一方のデリバ。こちらはup front(アップフロント)と言って、5年契約ならば5年分の利益を契約時に前倒し(アップフロント)認識してしまうんですね。この感じだけでもかなり儲かる匂いがします。さらにマージンが厚い。融資の場合、他行との競争もあってなかなかマージンが取れませんが、デリバはお客さんも何が適正価格かがわからない訳です。

ダイヤモンドの例で お客さんへは1ドル100円の契約ですが、マーケットの価値は1ドル95円だった場合…。
月間10万ドル×12ヶ月×5年×5円=3000万円 の収益になります。


最後に。銀行がお客さんとデリバを契約することを『客に嵌める』。マージンを取ることを『抜く』と言います。うーん、これからだけでも、相当にやばいですね(笑)


と、なんだか取り留めないことを書いてしまいましたが、健全な金融機関と顧客の関係を願って寝ることにします。

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